一般に作物というのは、北海道みたいに昼と夜の寒暖の差がある場所で育つと、それだけ甘味がぐんと増し、美味しい作物が育ちます。
また幌加内は盆地であり、東西を山に囲まれております。
それは昼暑く夜寒いという、寒暖の差を大きくし、そばの育つ8月から9月にかけて顕著になります。それに加え朝靄が多く、そばの生産には最も適した地、それも日本でも有数の地のひとつとも言えるのです。
この寒暖の気候で栽培されたそばは、糖度が増すというよりもでんぷんの質が良い物になると言った方が適切かもしれません。このでんぷん質がそばの風味・食感を良くし、今の幌加内そばを美味しくしています。
それともうひとつ、なにが幌加内そばの品質を支えているのかと言えば、町と町民全体が一丸となって努力をしている点にあります。
長年をかけてそばの品質を改良する取り組みはもちろん、生産者の方々はただそばを生産するのではなく、いかに美味しいそばを生産できるのかを独自に研究をしつつ、そばそのものの品質や土壌の品質の向上に努めているのです。
今現在、幌加内町には高校生も含め、約170名のそば有段者がおります。
その数は町民の約1割を占めます。この数は幌加内町が町民と一体になり、いかにそばに力を入れているかが伺えると思います。
こういった不断の努力、そして最も適した気候が今の幌加内そばブランドを支えていると言っても過言ではありません。